キャリアアップの転職理由は好印象?選考で気をつけるべきポイント3選

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Portrait of a young pensive businesswoman wearing a brown shirt and standing near a whiteboard with a pros and cons scheme

こんにちは。ペーすけです。

人材系企業2社で約5年間
トータル数百名以上の方の転職支援をサポートしてきました。
自身の転職経験も踏まえ、現在転職活動中の方はもちろん、転職を検討されている方、将来的な転職に備え情報収集中の方にとって、役立つ情報を発信します。

自分自身の価値をさらに高める為、あるいは自分の将来の目標に近づく為、もっとこういうスキルを身につけたい、今のこのスキルのレベルをもっと上げていきたい、といったようなスキルアップを目的として転職を志す人は多いでしょう。

あるいは今の会社よりももっと規模の大きな大手企業で働きたい、もっと良い待遇の企業で働きたい、取り扱っている商品あるいはサービスが認知度の高い会社で働きたいといったキャリアアップ観点での転職理由も多いと思います。

ただ一般的によくある転職理由であるが故に色々な不安がよぎると思います。

  • キャリアアップやスキルアップが転職理由の人ってどれくらいいるの?
  • キャリアアップやスキルアップの転職理由って企業はどう思ってるの?
  • 私の転職理由はキャリアアップとかじゃないんだけど大丈夫?

今回はそのような不安や質問を抱える方向けに役立つ情報をお話します。

”スキルアップ軸”の転職理由が昨今増加する理由

以前は「年収アップ」「残業を減らす」という転職理由が、王道の2パターンでした。
もちろん現在もそのような理由で転職のご相談をいただくことも多いですが、それ以上に昨今は「スキルアップ」に関する理由で転職を検討される方が非常に増えている印象です。

2019年に経団連の中西会長やトヨタの豊田社長が立て続けに終身雇用の見直しについて発言するなど、企業における雇用のあり方が抜本的に変わってきた所に、今回のコロナショックで一気に世のサラリーマンの中にある危機感が醸成された感じがします。
いわゆる世間一般的には大手と呼ばれる有名企業に新卒入社した20代〜30代は特にその危機感が顕著で、自分自身の「市場価値」を確かめる為に、エージェントとのキャリアカウンセリングを実施したり、実際に転職活動をしてみて自分自身の”キャリアの健康診断”を定期的に実施する方々がとても増えました。

「大手企業に入れば一生安泰」という価値観は既に崩壊の一途を辿っており、自分自身のビジネスレベルや専門性を高め、会社が潰れても個人で生き残っていける人材にならないといけないという考えが広がったことで、転職に求めることも「スキル」「専門性」「市場価値の向上」といった中心が明らかに増えています。

キャリアアップやスキルアップ軸の転職理由で気をつけるべきポイント3選

「キャリアアップ」や「スキルアップ」というと非常に聞こえがよく、面接などでも企業からポジティブに捉えられるのではと思う方も多いと思います。
確かにそれは間違いではないのですが、面接で突っ込まれた際しっかりと応対できないと、言葉が前向きである分とても”浅い”印象を与えやすいリスクもはらんでいます。
この項目では、そのようなことにならないよう3つの注意点を説明したいと思います。

なぜそれが現職で解決できないのかを明示すること

まずは基本的なことですが、転職理由の説明で重要なポイントとして、「なぜそれが現職で解決できないのかを明示すること」という点が挙げられます。
それは「キャリアアップ」や「スキルアップ」といった観点での転職理由でも同様で、あなたが望むその「キャリアアップ」や「スキルアップ」といったことがなぜ今の会社だと解決できないのか、実現できないのかを論理的に納得感がある形で説明できなくてはなりません。
現職で解決しようとするとあまりに時間がかかってしまうといった説明でもOKです。

前向きな印象の転職理由を説明しようとすると、気持ち的にも次の会社や環境のことを自然に考えてしまいがちですが、転職理由を聞かれたら「次の会社」ではなく「今の会社」に焦点を当て、なぜその理由が現職だと解決できないのかをしっかり整理しましょう。

自分が貢献できること、自分を採用するメリットを伝えること

「キャリアアップ」や「スキルアップ」といった言葉は非常に前向きで、企業もポジティブに受け入れてくれる印象が強いですが、中途採用の場合、それだけだとマイナスアピールになってしまうリスクもあります。
大前提として、転職活動は企業の”中途採用枠”に応募していく形になりますので、何らかの採用背景で生じたポジションに即戦力となる人材を求めていることが基本です。
企業は世の中のビジネスマンに対して、成長環境を与えることを目的に人材を採用をしているわけではないのです。

その為、「キャリアアップしたいです!」「スキルアップしたいです!」「成長したいです!」ということだけを説明する求職者に対して企業が抱くリアルな感想としては、「なるほど。それで貴方は具体的に弊社にどう貢献してくれるのですか?」というものになるでしょう。
特に30代や40代の方に対しては、企業も即戦力視点が高まりますので、あまりに自分軸しかない転職理由(スキルアップや成長等)を述べてしまうと、年齢に対して考えが浅いといった印象になりかねません。

自身の成長意欲をアピールすることは素晴らしいのですが、まずその前に、応募ポジションに対して自分が貢献できることの説明や、自分を採用することのメリットをアピールすることが必須の条件です。

聞こえのいい曖昧な表現は避け具体的に言語化すること

ここまで何度も登場した「キャリアアップ」や「スキルアップ」という言葉。
よく使用する方も多いと思いますが、受け取る人によって定義があまりに曖昧で、この言葉をそのまま面接などで使用してしまうと、それこそ具体性に乏しくなり、企業の納得感も醸成されず、浅い印象のまま終わってしまいます。
自分にとっての「キャリアアップ」とは何なのかをしっかり言語化しましょう。「スキルアップ」も同様です。
人によっては年収が上がることをキャリアアップという人もいるでしょうし、年収がそこまで変わらなくても規模が大きな会社に行けたらキャリアアップと捉える方もいるでしょう。
あるいはその領域において上流工程の業務に関われる環境へ転職できたらキャリアアップという場合もあるかもしれません。
面接あるいは書類選考に使用する書類の内容においても、「キャリアアップ」「スキルアップ」という言葉を使用せずに、今回の自分の転職理由(転職を通じて何を解決したいのか)をしっかり説明できるまで、言語化に努めていただくことをおすすめします。

”転職理由はポジティブじゃないといけない”という誤り

「キャリアアップ」や「スキルアップ」といった転職理由が企業にポジティブに受け取られやすいといった印象が世の中に定着してしまっていることで、「自分の転職理由はそんな前向きなものじゃなくて・・」と自分自身の転職理由を必要以上に後ろ向きに捉えられる方が多いように感じます。

転職理由はポジティブじゃないといけない、なんてことはありません。
むしろ転職理由は基本的にネガティブであるはずです。

「キャリアアップ」にせよ「スキルアップ」にせよ、言葉自体は前向きですが、結局転職の検討に至っているということは今の会社で「キャリアアップやスキルアップが望めない」という不満・不安があるから、みなさん転職活動を開始されるわけです。
今の会社に不満や不安が全くないのであれば、今の会社で「キャリアアップ」や「スキルアップ」した方がリスクも無くて良いはずです。
よく前向きと言われる転職理由を掲げる方々も、今の会社に何らかの不満や不安があって、それを解決したくて転職を検討されていることに変わりはありません。
その不満が結局スキル的な軸なのか、働き方的な軸なのか、給与的な軸なのか、はたまたそれ以外なのか。
そこに違いがあるだけです。

自分自身が転職で解決したいことは何なのかをしっかりと言語化し、それがネガティブな要素であることはある種当たり前と思ってください。
転職理由において大事なポイントは、ポジティブであるかどうかではなく、その転職理由に対して企業が納得感を持ってくれるかどうかです。
納得感を持ってもらう為に、ポジティブな表現に言い換えたり、具体的な数値やシチュエーションを持ち出したり、今の会社で解決できない理由を述べたりするわけです。

転職理由がポジティブであるというのは決して絶対条件ではないので、しっかりと自分なりの転職理由を整理しましょう。

まとめ

冒頭でも述べましたが、昨今転職を検討される方のほとんどが「キャリアアップ」や「スキルアップ」といったような観点の軸を据えて、活動を検討もしくは実際に開始されています。
いきなり転職活動までいかなくても、今の自分自身の境遇や環境に何かしらの危機感を感じていらっしゃるような方は、まず転職エージェントでキャリアカウンセリングなどを受けてみても良いかもしれません。
現職の残って働くにせよ、どのようなことを意識して今後働いていくべきかといったような知見が得られる可能性もありますので、おすすめします。

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