【選考は何社受けるべき?】転職活動時の目安と進め方の超重要ポイント

JobChange

こんにちは。ペーすけです。

人材系企業2社で約5年間
トータル数百名以上の方の転職支援をサポートしてきました。
自身の転職経験も踏まえ、現在転職活動中の方はもちろん、転職を検討されている方、将来的な転職に備え情報収集中の方にとって、役立つ情報を発信します。

転職活動を始めようとなった時、仕事をしながらだとそんなにたくさんの企業は受けられないなぁと思いつつ、一方でせっかくの活動機会だし色々な企業の話を聞いて納得した上で転職したいという考えも出てきて、果たして何社ぐらいの選考を受けるのが適切なのか迷うこともあると思います。
あとは、そもそも書類選考や面接ってどれぐらいの通過率なのかという点も気になりますよね。

  • 転職活動って何社ぐらい受けるのが一般的?
  • 大体何社ぐらい受ければ内定が出る?
  • 応募や面接は1社ずつ進めるべき?

今回はこのような不安や不明点をお持ちの方々が、転職活動をよりスムーズに且つ戦略的に進めていけるような情報をお話していきます。

応募社数や面接社数の参考平均値

転職活動をする人たちは内定を獲得する為に大体どれぐらい応募してどれぐらいの面接を受けているのが一般的なのか、まずは参考となる平均値を自身の実績や経験則からお話したいと思います。

大前提として書類や面接の通過率は、業界や職種、選考を受ける方のスキルや経験のレベル、そして応募求人の難易度などで人によってかなり幅があります。
ですので、この項目で紹介する数値感は、かなり凸凹している数値を平均で均したものであるというご認識で、あくまで参考程度にご覧いただければと思います。

体感も含みますが、おおよその一般的な書類及び面接の通過イメージは、私の実際の経験則からすると以下のような数値感になると思います。

応募:20〜40社>>>一次面接:4〜6社>>最終面接:2〜3社>内定:1〜2社

繰り返しになりますが、上記はあくまで参考までの通過イメージになります。
人によってかなり幅はあると思いますが、実際に転職エージェントで求職者の支援に関わっている人間が記載しているものですので、そこまで実態と大きな乖離は無いと考えています。

皆さんはこの通過イメージをご覧いただき、どのように感じられたでしょうか?
大体イメージ通りという方もいれば、意外と通らないものなんだなと感じた方もいるかもしれません。
ここに記載したようなことを、実際転職のご相談に来られる方に説明をすることももちろんありますが、大体の方が書類選考の厳しさに驚かれます。

おそらく世間一般的に考えられているより、書類選考は厳しいものと思っておいていただけた方が、実際に活動をはじめてから大きな認識のズレが生まれるようなことはないと思います。
この書類選考の難易度を事前にある程度認識しておかないと、実際に書類選考のお見送りが続いた際、まだ5社しか応募していないにも関わらず「全然書類が通らない・・もう自分はダメなのか」と必要以上にショックを受けてしまうといった状況に陥ってしまいます。

実際5社やもっと少ない応募で転職をされていく方ももちろんいますが、そのような方はほんのひと握りです。
昨今増えているリファラル経由の入社などであればまた別の話になると思いますが、一般的には二桁の企業に応募をしてその中で書類が通った数社の面接を受け転職をしていくといった方々が大半となります。

仮に書類選考でのお見送りが数社続いたとしても、必要以上に気落ちすることはなく、「まぁこんなものだ」と気持ちを切り替えて他の求人への応募検討に時間を費やしていった方が建設的です。
逆にこの通過イメージよりもネガティブな意味で大きな乖離がある場合は、応募求人の条件や選定基準を一度見直してみても良いかもしれません。

応募や面接は複数社同時並行で進めるべき理由

前項目で内定獲得にはある程度の応募や面接を受ける必要があることはイメージいただけたと思いますが、では実際活動をしていくとなった場合、応募や面接はどのように進めれば良いのか説明します。

基本的には応募のタイミングもできる限り揃え、面接のフェーズも揃えながら各社同時並行で選考を受けていくことをオススメします。
普段色々な方からご相談を受けていて、「1社に応募したら同時並行で他の会社に応募してはいけない」といった誤った認識を持たれている方が意外と多いです。
「いくつもの会社を同時に受けていくなんて選考を受ける会社に対してマナー違反だ」と感じる方もいらっしゃるようなのですが、マナー違反でも何でもなく、転職活動において至極当たり前のことですので、もしそのようなご認識を持たれている方がいらっしゃったらぜひ認識を改めてください。
もちろん企業側も、転職活動をされている方々が自社以外の選考も受けているということを十分認識しています。

また、他にもよくある勘違いで多いのは、「内定を獲得したら、その内定は必ず承諾しないといけない」といったものもあります。
これも全くそのようなことはなく、内定獲得後にオファー内容などをしっかり確認した上で最終的に辞退するといった判断も通常の対応です。
もしこのような勘違いがあった場合は、活動において機会損失や時間の無駄になりかねませんので、ぜひ正しい認識に直してください。

少し脱線してしまいましたが、話を戻しますと、応募タイミングや面接はできる限り同時並行でフェーズを揃えながら進めた方がよいという話になります。
ではなぜ同時並行で進めることがオススメなのか、その理由を以下にまとめます。

比較することで納得感のある決断ができる

1社の選考だけを受けるより、複数の企業をしっかり比較検討しながら活動を進めた方が、最終的に決断を下す際の自分なりの納得感が確実に高まります。
よく1社の面接を受けてその企業の志望度が高まると「この企業の面接に集中したい」「この企業から内定が出れば絶対に入社する」といったようなことをお話されて、他の企業は応募しないあるいは他の企業の選考を全て辞退してしまうといった判断をされる方が多くいらっしゃいます。
結果的にそれが功を奏す場合もありますが、大抵の場合、以下のような理由で迷われてしまう方がほとんどです。

  • 内定は出たけど思ったよりもオファー年収が低かった。
  • 一次面接官は印象が良かったけど、最終面接官の社長があまり良い印象ではなかった。
  • ネットでネガティブな口コミを見つけてしまって不安になってきた。

こうなってくると「もっと他にいい企業があるのでは・・」と感じ始めてきてしまい、「でもこの内定を辞退するのももったいない・・」といった迷いも出てきて、判断にブレが生じてきます。
新卒のように内定を獲得したらある程度の期間返事を待ってもらえたらこのような悩みは解消されますが、中途採用の場合、内定承諾可否の回答期限は1週間程度が平均です。
企業に設定された期限の中で、その企業に入社するか否かを判断しなければなりません。

捉え方は人によって異なるとは思いますが、個人的には、自分にとって100点満点の企業などというものは基本的に存在しないと思っています。
どんな企業にも自分にとってポジティブな側面とネガティブな側面が必ず存在するはずです。
それを前提としつつ、しっかりと複数の企業の良い面悪い面を比較した上で、自分にとってポジティブな側面がより大きいと考えられる選択ができると、納得感を持った転職につながり、入社後も覚悟を持ってしっかり頑張れるはずです。
「もっと色々な企業を見ておけば良かった・・」などと後から後悔することがないよう、同時並行でしっかりと複数の企業を比較検討していきましょう。

面接に早く慣れることができる

面接という機会は、基本的に日々仕事をしている中ではほとんど訪れない機会だと思います。
故に転職活動に関するご相談の中でも、面接対策に関するご相談は非常に多いです。
もちろん、事前にその企業の面接における傾向や過去のお見送り事例などをチェックした上で、対策や回答の準備をしておくことも重要です。
ただ、最も効果のある面接対策は実際に面接を受けることです。
どれだけ自分の中で事前に準備をしても、どれだけエージェントと模擬面接をしても、本番の面接に勝る緊張感はありません。
1社の選考しか受けないとなると、面接そのものの緊張感と落ちてしまったら後がない緊張感も相まって、「面接本番で全く上手く話せかった」「頭が真っ白になってしまった」といったような失敗談もよく聞きます。

できる限り短いスパンの中で、複数社の面接を同時並行で受けていくと、早く面接自体に慣れることができます。
いきなり第1志望の本命企業を受ける前に、第2志望・第3志望の企業の面接をまず受けてみるのも良いでしょう。

同時並行で複数社の選考を進めることで、最高の面接対策にもなり得ます。

年収交渉の材料になる

転職活動をしている方々の中には、最終的に年収交渉をしていきたいと考えている方も多いでしょう。
当然、年収は転職において重要な要素であることには間違いないですし、転職エージェントを使われている方は遠慮なくエージェントに年収交渉の相談や依頼をすべきだと思います。

ただ何の材料やロジックもなく「年収を上げてください」と企業に打診した所で、交渉の成功は難しいでしょう。
エージェントと企業の関係性が非常に強く、それが交渉成功の可能性を高める要因になり得ることもありますが、自分自身で年収交渉の成功確率を高められる方法も存在します。
それが「2社以上の企業から内定を獲得し、他社のオファー内容を交渉材料に年収交渉をしていく」といった方法です。

目新しいやり方では全くないですが、交渉する上での説得力や根拠を増す為には、王道の手段だとは思います。

1社の選考しか受けていないと、そもそもそのオファー金額が相場的に妥当なのかも判断できないですし、上記のような形での年収交渉もできない為、特に年収交渉を検討されている方は複数社の選考をしっかり受けて、内定も複数社の獲得を目指すべきだと思います。

同時並行で進める為に注意すべきポイント

Light bulb illustration and point message on blackboard

ここまで複数企業の選考をできる限り同時並行で進めることをオススメする理由を説明してきましたが、では同時並行で進める為に注意しなければいけないポイントはどのような点か、この項目でお話していければと思います。

1.「まず第1志望から応募」という考え方をやめる

志望順位の高い企業から順番に応募をしていって、その結果次第で第2志望、第3志望の企業を応募していこうという進め方は避けた方がよいです。
皆様が思われているよりも、志望順位というのは選考課程の中でコロコロと変わります。
応募時点で「この企業は絶対自分にあっている」と思っていた企業が、面接を経て「思っていた業務内容じゃなかった」「面接官の印象がよくなかった」等々の理由でガクンと志望度が落ちることなど、普段私自身が転職エージェントでたくさんの方々の支援をする中で日常茶飯事です。

後から他の企業の話を聞いてみたいと思っても、応募のタイミングがズレてしまうとその後の選考スケジュールを並べていくことは困難となってしまいます。
複数の企業を同時並行でしっかり比較していくには、まず応募前の志望順位は後で変わるものと認識いただき、応募時点から第1志望〜第3志望郡ぐらいの企業まで、同時タイミングで応募をしていく必要があります。

また前の項目でお伝えしたように、面接慣れという観点でも、第1志望の企業だけを受けていくという方法はやはり避けた方が結果的に面接の通過可能性も高まることと思います。

2.一社だけ選考が先に進んでしまうような日程調整はしない

よくある誤解に「企業から提示された日程には必ず従わなきゃいけない」「企業からの提示日程に従わないと印象が悪くなる」といったものがあります。
確かに企業からすれば、提示した日程でスムーズに調整ができればその方が印象もよいでしょう。
ただ、特に仕事をしながら転職活動をしている方であれば、企業も多少日程調整に時間がかかってしまうことは許容してくれます。
あまりに先過ぎる日程を提示したり、何週間も日程が確定できないといったような状況になってしまうと、流石に印象が悪くなってしまい、最悪の場合選考が見送られてしまうケースもありますが、提示された日程に対して現職の業務都合や他社選考が既に入ってしまっているなどの理由で、別日程をこちらから提示していくといったことは全く問題のない対応です。

ですので、他社の面接も同時並行で比較できるように、少し選考が先に進んでしまいそうな企業が出てきたら以下のような打診を企業側にしてみると良いと思います。

  • 提示された日程に対し、調整不可の旨と合わせ少し先の日程をこちらから再提示する。
  • 他社の選考日程が決まるまで、一定期間調整の保留をお願いする。

企業からしてみれば、「選考を通した方=採用したいと思っている方」ですので、他の企業に貴重な人材を採られてしまわないよう早め早めの日程を提示してきます。
これは何も悪気があってのことではなく、企業視点で言えば至極当然の対応です。

ただし、それと皆様の転職活動の納得感はまた別の話ですので、提示された日程をそのまま何も考えずに応じてしまうのではなく、しっかり他社と比較検討していけるようスケジューリングしていくことが重要となります。
ただこのような対応は、ある程度慣れていないと企業側の印象を損ねてしまうリスクもありますし、自分一人で対応することに不安を感じる方も多いと思いますので、そのような場合は転職エージェントを使って相談をしながら、エージェントに対応を依頼していくことをオススメします。

3.回答期限は思ったより短いという認識を予め持つ

前の項目でも少し触れましたが、中途採用の場合、最終的に内定が出ると「回答期限」が設けられることが一般的です。
提示した内定に対して、承諾するか否かの返事をする期限のことです。

企業によっては1ヶ月などの猶予を設けてくれる所も稀にありますが、基本的には内定から1週間程度の期間が平均的です。
場合によっては1週間もなく、数日間で判断をしなければいけないケースもあります。
例えば、ある週の水曜日に内定が出て、翌週の月曜までに返事をしなければならない(=実質5日程度の検討期間)といったスケジュール感はよくあるケースです。
自分が思っているよりも最終的な回答期限は短いという認識を持っていただいた上で、その期限の中で可能な限り選考を受けたい企業の選考を受け切れるようスケジューリングしていく必要があります。

ちなみになぜ回答期限が1週間程度の猶予しかないことが多いのか、企業側の背景も踏まえ説明しておきます。
1週間あるいは数日間しか検討期間がないと聞くと「もっと待ってくれてもいいでしょ・・」と思ってしまいますが、企業からすると、内定を出した方のお返事次第で、他の候補者の選考を進めるのか否かを判断しなければならないという事情があります。
場合によっては、内定を出した方のお返事を待っている間、他候補者の選考を一時保留にしている場合も多くあります。
(仮に募集ポジションの採用枠が1名枠だった場合、内定者のお返事が「Yes」だった時点で採用充足となり、他の候補者の選考を進めることはできなくなるからです。)

他候補者の選考を保留にする期間(つまり内定者の回答期限)が長ければ長いほど、その候補者たちが保留期間中に他社の選考を受けにいってしまったり、他社に転職決定してしまうような可能性が当然高まります。
内定を提示した後、十分に期間をおいて待ちに待った内定者の回答が「No」だった場合、保留にしていた他候補者の選考を進めようとしたら既にどの候補者も他社にいってしまってい、また採用活動が振り出しになってしまったというような事態は企業にとっては最悪です。

企業としては上記のような経緯踏まえ、自社の採用計画と内定者の検討期間のバランスを見て、回答期限を設定しているのです。

まとめ

今回は転職活動において一般的にどれぐらいの企業の選考を受けるケースが多いのかの基準と、複数社の選考を同時並行で受けるべき理由・注意点をお話しました。
同時並行での選考実施を実現しようとすると、スケジュール調整をかなり戦略的に実行していかなければなりません。
自分自身で直接企業とやりとりしていくことに特に不安がない方は問題ないと思いますが、少しでも不安に感じる方の場合は、スケジュール調整はもちろん転職活動のサポートに慣れたエージェントに相談することも1つの手だと思います。
最終的に納得感のある判断ができるよう、自分にあった方法で転職活動を進めてください。

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