こんにちは。ペーすけです。
人材系企業2社で約5年間
トータル数百名以上の方の転職支援をサポートしてきました。
自身の転職経験も踏まえ、現在転職活動中の方はもちろん、転職を検討されている方、将来的な転職に備え情報収集中の方にとって、役立つ情報を発信します。
転職活動でまず立ちはだかるのが書類選考。
まぁ何とかなるだろうというスタンスで臨むと、ほぼ間違いなく痛い目にあいます。
それぐらい中途採用における書類選考は厳しいものですし、実際その厳しさを痛感し、これからどうしようと不安に感じたり悩んでいる方も多いと思います。
- 応募しても落ちまくって辛い。。
- 一般的に何社ぐらい応募するのが普通?
- 書類選考の通過率を改善するには?
今回は中途採用における書類選考の認識や相場感、そして通過率アップに向けた具体的なポイントについて説明します。
大前提として書類選考は非常に厳しい
中途採用において、書類選考は最初にして最大の関門と言っていいかもしれません。
特に初めて転職活動に臨む方は、おおよその相場感もまだ認識がない状態の為、書類選考でのお見送りが続いてしまうことに面食らってしまい、心が折れてしまうようなことも少なくありません。
新卒採用と異なり、中途採用は幅広い人たちが自分のライバルになります。
自分より年齢が高い人低い人、スキルがある人ない人、管理職経験がある人ない人、大手企業にいる人スタートアップにいる人等々。
まず中途採用においては、書類選考の段階からこういった多種多様なライバルとなる候補者たちと自分が”比較されている”という認識を持たなければなりません。
書類選考中はもちろん、通過後も個人面接が基本であることもあって、このライバルの存在というものをあまり意識しないまま転職活動に臨んでしまう方が意外と多いのですが、転職活動は競争です。
ライバルよりも企業に良い形でアピールし内定を勝ち取らなければ、そもそも転職という選択肢すら得られないということを、しっかり認識しましょう。
過去の転職成功イメージは一旦忘れよう
過去に転職経験がある方は「自分の場合は前回の活動実績からこれぐらいは通過するだろう」といった感覚を持つ方も多いと思いますが、過去の転職成功イメージを引きずって活動に臨むのは少しリスクがあります。
当然ですが、過去の転職時よりは年齢も重ねている分企業からの見え方も変わっていますし(厳しい目線になっていることが基本)、外的な転職マーケットの市場環境も変わっています。
今回のコロナ禍による影響なんかは、その際たるものですよね。
前回の転職活動が比較的スムーズにいったからといって、今回の活動も同じように上手くいくとは限りません。
むしろ年齢を重ねている分、厳しくなるものと予め認識をしておいた方が、適切な対策や対応が取れるのではないかと思います。
書類選考の通過率目安は大体20%程度
応募する企業の業界や職種、応募する方の年齢や経験値によって、書類選考の通過率というものは本当に様々です。
自分の経験や強みを正しく把握し、それをしっかり活かせる求人に応募していけば通過率は自ずと高まりますし、企業の求めるスキルと乖離があり、ライバルも多い様な企業にばかり応募をしていれば通過率は厳しい結果になるでしょう。
ですので平均の書類選考通過率という指標はあくまでかなり色々なケースを粗く均したものとして、参考にした方が良いとは思いますが、特に相場感がまだつかめていない初転職活動の方に認識していただきたいのは、書類通過率は20%程度が平均であるという感覚です。
転職活動を経験したことがない方の多くは、”応募すれば半分ぐらいは通過するだろう”というレベルの感覚である場合が意外と多く、このズレによってお見送りが続いてしまった時にショックも大きくなってしまいます。
もちろん中には書類選考の通過率が50%程度の方もいますが、ハイキャリアな層でそもそも応募対象となるポジションが限られていたり、専門性が強くかなり応募も絞って実行していくようなかなり稀なケースであることがほとんです。
大体の方々の場合、10社応募して1〜2社程度の書類通過が普通と予め認識いただけると、仮に書類選考でお見送りが続いてしまっても「まぁそんなものか」と気持ちを切り替えられるのではないかと思います。
こちらの記事でより具体的なイメージもまとめていますので、興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
書類選考の通過率改善の為のアクション3選
ひたすら応募はしてるんだけどなかなか書類選考が通過しないんだよなぁ・・という悩みは多いと思います。
先ほどの項目でお伝えした平均の通過率を鑑みても、目安として、10社〜20社の応募で1社も書類通過しないという様な場合は、何かを変える必要があると思います。
ただ変えるといっても、書類選考の通過率を改善する上で変えられるポイントはシンプルに2点しかありません。
応募対象の「求人」を変えるか、応募に使用している「書類」を変えるか。このいずれかです。
それぞれをどのような観点で改善していけばよいか、説明したいと思います。
「スキルで貢献できる求人」にも幅広く応募する
もはや会社に依存できる時代ではないということは、世の中の価値観として一定浸透してきていると思いますが、それでもまだ転職市場において圧倒的に人気なのはいわゆる”大手企業”の求人です。
今大手企業に在籍している方は今の会社と同等かそれ以上の規模の会社という条件を設定される方がほとんどですし、今中小規模の企業に在籍している方は今の会社よりも大きな規模の会社に行きたいという場合が大半です。
その為、基本的に大手企業にたくさん応募をしていく方が多いのですが、大抵の場合、書類選考がなかなか通過しないという状態に陥ってしまいます。
これは大手企業に応募することが問題というわけでは決して無く、考えなければいけないのは、その大手企業の応募ポジションに対して貴方が”他候補者と比べて”何で貢献できるのかということです。
「求人票に記載の要件を満たしているのに、なぜ自分は書類選考で落とされるのか」とよくご相談をいただくことが多いのですが、大手企業は上記で述べた通り、転職活動をされる方のほとんどが応募する人気求人です。
つまり、活動をされる方々からすると、めちゃくちゃライバルが多い求人であると認識する必要があります。
先ほどの文章で”他候補者と比べて”とあえて強調したのも、この認識を持っていただきたいからで、例え求人票に記載の要件を満たしているとしても、ライバルの中に求人票記載要件プラスアルファで貢献できるスキルを持っている方や、同じスキルレベルで年齢が若い方がいれば、企業はそういった方々を書類で通します。
なので必然的に書類選考の通過率も厳しい結果になってしまうという構造です。
今一度自分の応募先がとにかく大手企業という選定軸になっていないか、振り返ってみましょう。
もしそうだった場合は、大手企業への応募を辞める必要はありませんが、自身のスキルや経験を活かせるイメージが湧く大手以外の求人にもしっかり応募を広げていくと状況が改善してくるかもしれません。
また自分が知っている会社(認知度が高い会社)=大手企業と勘違いをしている方も多いですが、世の中には認知度はそこまで高くない一方で業界のリーディングカンパニーである企業だったり、市場や産業と共に急成長中の企業も多くあります。
特にBtoB系の企業はBtoC系の企業に比べ、世の中的な認知度は低い一方、経営基盤や事業成長性が高い会社も多いです。
自分だけのリサーチだと限界があるなと感じる方は、転職エージェントに相談をしてみるとよいでしょう。
転職サイトには出ていない非公開の求人を紹介してもらえたり、自身で非公開の求人検索ができるエージェントもあります。
転職エージェントは企業から手数料をもらうビジネスモデルですので、基本的に転職活動をされる個人の方は利用が無料です。
非公開求人を見てみるだけで利用しても問題ない為、一度登録してみて損はないと思います。
職務経歴書にフィードバックしてもらいブラッシュアップする
現職の仕事やプライベートな予定で忙しくて、応募に使用する職務経歴書を雑に仕上げてしまっている方は、転職エージェントなどにプロの目線でフィードバックしてもらい、内容をブラッシュアップしていくことをお勧めします。
転職エージェントの人間はこれまで多くの方々の転職支援に関わってきている為、通過しやすい書類とそうでない書類の特徴を把握しています。
なかなか書類が通過しないという方に多いのが、職務経歴書の内容が「企業の視点を意識した上で作成できていない」という点です。
自分が強みだと思っていることでも、それが企業が欲していることでなければ、アピールポイントとしては成立しません。
逆に「そんなことで?」と思うような要素を記載するだけで、それが実は企業が見たかった情報であれば、書類の通過率が変わることも意外と多いです。
例えば今の会社で使用しているシステムやソフトのツール名を記載するだけで、書類の通過率が劇的に変わったというケースも、実際私が担当していた方でありました。
あとは書類の書き方やボリュームなど、ぱっと見の印象だけでも、通過しやすい方の書類とそうでない方の書類では全く印象が違います。
この”印象”というもの、全く馬鹿にはできない要素で、1ページ目を見た時の印象が人によってまるで違います。
やはり企業からすればどうでもいいような情報が並び長々と冗長的な印象で始まる職務経歴書は、その後にどれだけ良い内容が書かれていても見る気が無くなりますし、逆に知りたい情報が適切な粒度で端的に整理されており、2ページ目以降の内容にも期待を持たせられるような始まりの職務経歴書は全体の印象も良くなります。
この辺りはぜひ第三者の視点を入れ、しっかり企業の視点に合わせた職務経歴書にしていただくことをおすすめいたします。
ポートフォリオや志望動機書など追加書類でアピール
基本的に応募時点での必要な書類は「履歴書(もしくはエージェント指定の代替書類)」「職務経歴書」の2点です。
その為内容を改善するとすればこの2点の内容を変更していくことが一般的な考え方ですが、プラスアルファの書類を提出して、ライバルよりも意欲が高いことをアピールしていくという対策も1つの手です。
クリエイティブ系の職種の方は当たり前にお持ちだと思いますが、例えば広告や販促、web系のお仕事をされているクリエイティブ系以外の職種の方でも、ポートフォリオ的な実績資料は作成しても良いかと思います。
自身が関わった案件や担当サービスをまとめ、それに自分がどう関わったのか、どのような工夫をしてどれだけの成果が出たのかといった情報をパワーポイントなどでまとめるだけでも、十分なアピール資料となります。
また応募企業全てに作成することは大変かもしれませんが、特に志望度が高い企業だけでも、志望意欲をアピールするための「志望動機書」を作成し応募書類として使用していくことは、良いアピールになると思います。
基本的に中途採用においては、志望動機は面接になって初めて聞かれることが多いですが、応募時点でその企業に特化した具体的な志望動機を伝え、加えてそのポジションに特化した具体的なスキル上のアピールができれば、「履歴書」「職務経歴書」の2点で応募しているライバル達よりもアピールできる可能性が高まります。
志望動機の考え方・作り方はこちらの記事でまとめてますので、よければ参考にしてみてください。
いずれも作成すれば必ず通過できるといったものではないですが、1つの作戦として持っておいてもいい策かと思います。
まとめ
今日は中途採用における書類選考の考え方や捉え方、通過率改善の為のアクションについてお話しました。
書類選考でたくさんのお見送り通知を受け取ってしまうと、「自分が受かる会社なんて無いんじゃないか・・」とショックを受けてしまう方も多いのですが、これまで自身が培ってきたスキルを求めている会社は必ずあるはずです。
「自分がやりたいこと」と「自分ができること」をしっかりと切り分け、応募先もこのバランスを意識して選定してく必要があります。
自分がやりたいことばかりに意識が向いた応募先になってしまっている方は、やはり書類の通過率も芳しくない場合が多いです。
これまで培ってきたスキル・経験で、その求人に対してどのように貢献できるのかという視点を忘れず、応募先を選定して内定を勝ち取りましょう。
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